久しぶりのブログ更新です。
昨年12月中旬頃から約1カ月程、バリ島へ撮影しに行っていました。
その時に体験したことについて色々書こうと考えていたのですが、
海辺風景を好きになった原点がバリ島にあるということに気付いたので、
今日はそこからお話したいと思います。
(写真は当時親が撮ったもの)
バリ島には縁があって子供の頃から何度も訪れています。
私にとっては観光地というより第二の故郷と呼べる場所かもしれません。
子供の頃はクタエリアを中心に滞在していました。
クタと言えば現在は観光地の中心と言っていいほど賑わっていますが、
当時のバリ島はまだそれほど発展しておらず、とても素朴な雰囲気でした。
野原やヤシの木も多かったし、
家々の間に放牧された牛もそこら中で見ることが出来ました。
物価も今とは比べ物にならないほど安かったです。
道が整備されていないため、豪雨が来ればそこら中で冠水。
シャワーのお湯はでないし、停電はしょっちゅう。
洗濯物は井戸から水を汲んで、洗濯板を使って手もみ洗い。
天井には必ずチッチャと呼ばれるヤモリ3~4匹いて、
毎晩のように「エッオー、エッオー」と鳴いていました。
エアコンなんてものはもちろんなく、
天井扇風機で何とか熱帯夜を過ごしました。
水道水が飲めないのは今も昔も同じですが、
当時は24時間営業のお店もなかったため、
ミネラルウォーターをうっかり切らしてしまった夜は地獄でした。
一度だけカラカラのパサパサになった喉の渇きに耐えられず、
深夜にこっそり水道水を飲んだことがありますが、
翌朝親から「死んでも知らないからね!」と叱られ、
「私しんじゃうんだ」とギャン泣きしたのを覚えています。
そんな不便さも今思えば楽しい思い出ですが、
今でも特に印象に残っているのは海辺で眺めた空でした。
バリ島の夕焼けは毎日色鮮やかで力強いです。
空を見て黄昏る、なんてことはまだしていませんでしたが、
それでも日が暮れていく空を見て綺麗だなと、子供ながら思っていました。
日中の暑さで火照った身体を海で冷やし、
砂浜を走り回って遊び、暮れていく空を見届けてから帰る。
その時に感じていた色や光、空気がずっと心に残っていて、
今の作品にも繋がっているのだと思います。
現在は湘南・バリ島を中心に撮影していますが、
いつかの私が感じたように、
心に届くような風景をお届けできれば幸いです。
最後にふてぶてしい自分。
Comments